手料理

September 27, 2009

賄い手料理3 秋刀魚、サンマ、さんまの干物

秋刀魚の干物3秋の味覚「秋刀魚」の水揚げがピークを迎えている。日本有数の水揚げ量を誇る宮城県の気仙沼港では、多い日には800トン以上の大魚になることもあるという。
スーパーや魚屋さんでも脂がのった秋刀魚は今人気の魚である。それになんと言っても安いのだ。1匹100円を切っている。先週1匹78円という広告も入っていたほどだ。
これを見逃す手はない。我が家では脂ののった秋刀魚を干物にして楽しんでいる。干物の方が旨みが凝縮して美味しいのだ。また、冷凍にして保存も利く。
先ず、秋刀魚を開きにする。
最近は魚を捌けない主婦が多いと聞く。捌けない人はスーパーでも魚屋でも今は開きにしてくれるところが多い。また、開きの秋刀魚も多く売っている。それを利用すればいい。
秋刀魚の干物2自分で開くときは身が柔らかいので、よく切れる包丁を使うのがポイントだ。
開いた秋刀魚を干し籠に並べて塩を振るのだが、干物の良し悪しはこの塩振りである。塩はそれぞれのお気に入りでいい。今回は小笠原の自然塩を使った。塩加減で味がずいぶん違ってくる。
干物用の干し籠は1つあるととても便利なのでお勧めである。
干し籠はベランダの物干し竿にかける。今の時期で天気のよい日ならば、4〜5時間で美味しい干物になる。出来た干物は1枚ずつラップにくるんで冷凍保存する。10日程度であれば美味しく食べられる。
また、干物を焼くときはフライパンに限る。グリルや網焼きは生の秋刀魚ではその力を発揮するが、干物はフライパンに限る。伝道熱でこんがりと美味しく焼ける。冷凍してある干物もそのままフライパンで焼けるので便利である。
干物作りは手軽で安上がりである。是非皆さんも試してみてください。


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June 05, 2009

賄い手料理2「ねぎ塩煮豚」

チャーシュー1チャーシュー2煮豚は良く作る。モモ肉ではなく安いばら肉で作る。
フライパンでばら肉の脂身のほうから強火で焦げ目が出来るくらい焼く。ひっくり返して再び焦げ目が付くまで焼く。フライパンの中へばら肉の脂が染み出してくる。しっかり焦げ目が付いた頃を見計らって肉を取り出し、たれの中で煮込む。

最近は煮豚のたれがスーパーで売っているが、そんなものは使わない。決められた味を押し付けられるのが嫌だからだ。その日によってたれの味付けを変える。もちろんレシピなどは無い。それが賄い手料理の本分だからだ。

今日のたれは水に醤油とみりん、日本酒と飲みかけの赤ワインを少し入れる。さとうを少々とニンニクをひとかけら、冷蔵庫の野菜室にあったセロリとりんごを細かく切って混ぜ込む。これを肉と一緒に煮込むのだ。

30分〜40分弱火でじっくり煮込む。時々肉をひっくり返して煮込む。たれはスプーンで味見をしながら調整する。火を止めて20分くらいふたをして蒸す。
これを取り出してスライスするのだ。わくわくする。スライスした肉にたれをかけて食べてもいいが、今回はねぎ塩でさっぱり頂くことにする。
スライスした煮豚に塩をふりかけ、その上に刻んだねぎをどっさりかける。ねぎと一緒に頬張ると肉の旨みが口の中に溢れる。余分な油が落ちてばら肉でも意外にさっぱりして食べやすいのだ。
残ったたれは半熟煮たまごの付け汁に取っておく。
「ねぎ塩煮豚」は安くてビールのつまみに最適である。


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May 22, 2008

賄い手料理1「ベーコン巻きたまご焼き」

私は料理が大好きである。しかし、レシピは一切作らないし、他人のレシピもほとんど見ない。それは他人に出すための料理ではなく、自分に出す賄い手料理だからだ。食べたいものは自分で作る。その日の体調で味を決める。また、手元の調味料で味を整える。これが身上だ。商売にするならばレシピをつくり同じ味をいつでも作れるようにするが、自分やせいぜい家族が食べる料理だ。いつも違う味のほうが楽しいではないか。
たまご焼き
今日紹介するのは「ベーコン巻きたまご焼き」である。これは結構人気が高い。三女のお気に入りの弁当のおかずである。
先日もリクエストがあり、早速朝から作り始めた。
たまごは3個、ベーコン3枚、コーヒーについてくる生クリーム1個、それに砂糖と塩が少々である。分量は目分量。

このたまご焼きが人気なのには訳がある。焼き方である。表面に焦げ目が付き、中がトロッと半熟もどきなのだ。
これを作るためには愛用の銅のたまご焼き専用のフライパンが必要だ。これも年季が入っていることが重要である。フライパンが焼き加減を教えてくれるからだ。こいつとの付き合いはもう20年以上になる。大分ガタがきているがまだまだ手放さない。

最初にごま油を少しひき、砂糖と塩と生クリームを混ぜ合わせた溶きたまごを3分の1フライパンにひきベーコンを1枚乗せる。たまごの中が固まる前にすばやく巻き込み、再びごま油を薄くひき、また3分の1のたまごを流し込みベーコンを乗せて巻き込む。最後はバターかマーガリンをひいて残りのたまごを流し込みベーコンを乗せて巻き込む。これで終わりだ。後はたまご焼きをフライパンの端に押し付けて形を整えながら焦げ目を付けていく。中がどうなっているか分からないが、焦げ目の色でもういいぞとフライパンが教えてくれる。
最初からバターを使わないのは焦げるからである。ごまの香りが嫌いな人はオリーブオイルを使うといい。しかし、最後のひと巻きはバターかマーガリンがいいのだ。
銅のフライパン
焼きあがったら皿に移してしばらく冷ます。この間にきっと中身が半熟から蒸らされて少し硬くなるのだ。
切ったときにたまごがトロッと流れ出すのはすぐ食べるときには美味しいが、弁当向きではない。弁当には中がトロッとしているが、流れ出さない程度がいいのだ。この加減が難しい。フライパンとの信頼関係で築いたものだから聞かれても教えられない。自分でも何分という目安が無い。火加減は中火にしているが、それもそのときによって少し変わるのでなおさらだ。

教えられないということは、自分でやらなければならない。だからたまご焼きは私の仕事になる。
塩加減もベーコンをかじってみて塩の分量を調節するので、これも教えられないのだ。
とにかくこの「ベーコン巻きたまご焼き」は長い付き合いのフライパンあっての料理ということになる。フライパンが使えなくなったときにこの「ベーコン巻きたまご焼き」も私の手から離れる。


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