出張雑感
March 09, 2013
「雪合戦」について考える
3月初旬、東京は暖かくなってきた。やっと春が近づいてきたのだ。暖かくなると気持ちもうきうきしてくる。
2日前が嘘のようだ。秋田市と大仙市の大曲地区へ出かけたのが、ほんの2日前。まだまだ雪が要壁のように道路の両側を塞いでいた。それでもここ1週間は雪が降らなかったという。吹雪になると1メートル先も真っ白で見えないというから、ここ1週間は穏やかだということだ。
しかし、私にとってどんよりとした雪雲に覆われた灰色の空と一面の雪景色は見ているだけで震えてくる。とても陰鬱になってくるのだ。
新幹線で盛岡を過ぎると窓の外は真っ白である。一面の銀世界だ。始めは物珍しく雪景色を楽しんでいたのだが、大曲駅で新幹線を降り、奥羽本線に乗り換えたところから、雪国の厳しさが少しずつ見えてきた。
和田駅で待ち合わせ、画家のアトリエへ行く途中、雪下ろしや雪かき、雪害の危険にさらされながら生活していく厳しさを聞いたりしていると、これは雪との戦いだ。雪国の人たちは命を張って毎年雪と合戦をしているのだと実感した。
今年も先月北海道では吹雪の中9名の尊い命が失われた。また毎年雪崩や雪下ろしでの事故で亡くなる人が後を絶たない。これは正しく雪合戦だ。雪と人間との壮大な合戦である。
毎年襲ってくる敵に対して備えをしてもなお、犠牲者が出る。
尖閣諸島に中国船が接近してきたり、北方領土や竹島を実効支配されたりして、国としていざというときの合戦の備えに汲々としているが、東北や北陸、北海道でも毎年合戦をしている。東京の人間にはとても優しそうに見える雪であるが、実は鋭い牙を持つ恐ろしい敵なのだ。もっと雪合戦に対する援助があってもいいのでないかとしみじみと思った。
まさか、雪合戦を雪を丸めて投げ合う程度にしか思ってはいないとは思うが・・・。
March 12, 2009
冬の裏磐梯
先週の土曜日出張で裏磐梯へ出かけた。
当社の環境事業である「ガイナ」(http://gaina.ecocoro.biz/)の営業である。
ガイナについてはHPをご覧いただくとして、裏磐梯はご覧のような雪景色。一面の銀世界であった。空気が澄んで磐梯山も眺めることが出来、久しぶりに冬を満喫した。
白は冬に良く似合う。冬は物が皆ひっそりとしているからか、雪の中に佇むと慌しさを忘れる。実りの秋に蓄えた食糧を雪降る里では大切に保存し、慈しむように頂くという。
そういう習慣があるせいか冬にはドタバタしない。だから白い色が似合うのかもしれない。
雪景色を見ながらインナーボイスに耳を傾ける。そういう時間がここでは流れている。
それに引き換えバタバタと走り回る自分がここでは場違いのような気がしてくる。
東京も大雪で交通が麻痺して3日くらいどこへも出られず登校、出社禁止令が出ればもう少し心が豊かになるのではないかなどと勝手に決め付けてしまう。
しばらく仕事を休みたいだけではないのか、というインナーボイスが聞こえてくるが・・・。
January 24, 2007
北陸金沢へ
1月19日、20日と出張で金沢へ出かけた。I氏、K氏の運転で、関越自動車道練馬インターから約470kmの行程を6時間弱で向かう。昨年も1月に金沢へ車で出かけたが、その時は豪雪で黒姫高原辺りのサービスエリアでは3メートルもの雪が積り、異次元の世界のようであった。
今年は一転、暖冬で雪など殆どない。心配していた黒姫高原周辺も20cm程度の積雪で走行には全く問題ない。1年でこれほど違うのかと驚く。豪雪に暖冬と極端すぎる。世界のあちこちで異常気象が報告されているが、どうも少しずつ地球が病んできているようだ。
そんなこともあってか、環境事業が地球規模で注目されている。今回の出張も当社の主力事業になりつつある環境事業の一つである、バッテリーの再生事業の打ち合わせが目的である。
当初の予定では19日の午後から打ち合わせを行ない、20日の朝には金沢を出発するはずであったが、メーカーのN社長が出張先から戻るのが遅れているということで、19日は夕食をご一緒するだけで、20日の朝に打ち合わせをすることにした。
15時過ぎにホテルへチェックインし、兼六園まで近いというので、散歩に出かける。I氏、K氏とも兼六園は初めてという。私は何度か兼六園には足を運んだが、雪景色の兼六園は経験がない。今年は去年の豪雪を思い出し、東京を立つ時には多少期待していたのであるが、今年は全く雪が無い。園内の木々に施されている雪支度が何か空しい。
金曜日の為か園内は人も疎らで、茶店通りも人通りがない。
園内を出てホテルに戻りしばらく休んだ後、N社長と待ち合わせている割烹店「むら井」に向かい、日本酒好きのN社長にすすめられ金沢の冬の味覚と酒を堪能する。
翌朝、9時にメーカーの事務所で打ち合わせを行ない、それぞれの事業協力を確認しあう。
バッテリーの再生事業というまだ日本ではそれほど認知されていない事業ではあるが、大きな将来性があると確信している。
12時近くに事務所を出て東京に向かうが、私は妙義で途中下車して昨年亡くなったA君の墓参と1年祭(1周忌)追悼稽古会の打ち合わせをして帰ることにする。
帰り道、黒部辺りの車窓から見える立山連峰は雪を被り雄大な冬景色で我々を楽しませてくれた。
今年は一転、暖冬で雪など殆どない。心配していた黒姫高原周辺も20cm程度の積雪で走行には全く問題ない。1年でこれほど違うのかと驚く。豪雪に暖冬と極端すぎる。世界のあちこちで異常気象が報告されているが、どうも少しずつ地球が病んできているようだ。
そんなこともあってか、環境事業が地球規模で注目されている。今回の出張も当社の主力事業になりつつある環境事業の一つである、バッテリーの再生事業の打ち合わせが目的である。
当初の予定では19日の午後から打ち合わせを行ない、20日の朝には金沢を出発するはずであったが、メーカーのN社長が出張先から戻るのが遅れているということで、19日は夕食をご一緒するだけで、20日の朝に打ち合わせをすることにした。
15時過ぎにホテルへチェックインし、兼六園まで近いというので、散歩に出かける。I氏、K氏とも兼六園は初めてという。私は何度か兼六園には足を運んだが、雪景色の兼六園は経験がない。今年は去年の豪雪を思い出し、東京を立つ時には多少期待していたのであるが、今年は全く雪が無い。園内の木々に施されている雪支度が何か空しい。
金曜日の為か園内は人も疎らで、茶店通りも人通りがない。
園内を出てホテルに戻りしばらく休んだ後、N社長と待ち合わせている割烹店「むら井」に向かい、日本酒好きのN社長にすすめられ金沢の冬の味覚と酒を堪能する。
翌朝、9時にメーカーの事務所で打ち合わせを行ない、それぞれの事業協力を確認しあう。
バッテリーの再生事業というまだ日本ではそれほど認知されていない事業ではあるが、大きな将来性があると確信している。
12時近くに事務所を出て東京に向かうが、私は妙義で途中下車して昨年亡くなったA君の墓参と1年祭(1周忌)追悼稽古会の打ち合わせをして帰ることにする。
帰り道、黒部辺りの車窓から見える立山連峰は雪を被り雄大な冬景色で我々を楽しませてくれた。
December 29, 2006
タングラム斑尾東急リゾート
11月後半に1泊でタングラム斑尾東急リゾート(http://www.tangram.jp/index.html)へ出かけた。当社の環境商材である廃油改質機のプレゼンテーションのためメーカーのN社長に同行するためである。
夜、現地入りして概略を説明し、翌日現場を拝見して具体的な導入方法を後日提案するという段取りであったが、急遽N社長が当日の夜に遠方より来客があるということで私1人が前日に現地へ向かうことになった。
タングラム斑尾東急リゾートの取締役であるT総支配人とは旧知の仲である。一人でも施設に一度泊まってくださいという事になった。
新幹線の長野駅で待ち合わせT総支配人の車でタングラム向かう。長野駅から約40分くらいであろうか暗い山道を走り最後に短いトンネルを抜けるとそこがタングラム斑尾東急リゾートであった。トンネルはわざわざ演出のために作らせたというから驚いた。川端康成の小説に「トンネルを抜けるとそこは雪国であった」という一説があるが、まさしくトンネルで日常とリゾートの世界とを分けようというのだ。暗くて辺りがよくわからないが、とにかく広大である。
宿泊施設はHOTEL TANGRAMと会員制であるHOTEL HARVEST MADARAOがドッキングしていて大変に広くゆったりしている。
部屋に荷物を置いて、レストランで待ち合わせる。T総支配人がコース料理を手配しておいてくれたようで、お酒に合わせて料理が運ばれてくる。食事は総支配人がご馳走するというので、「今日は仕事で来たので反対ですよ」というと、三浦さん1人だけなので今日は仕事の話は止めて明日N社長が来てから仕事の話をしましょうと言われてしまった。仕事が無いなら食事のあと地下にある居酒屋へ行ってもう少し飲もうとすぐ話がまとまった。
T総支配人は昔からあまり酒は強くないが、それでもよく付き合ってくれる。
0時近くになったので解散して部屋に戻る。シャワーを浴びてベットに入るとあっという間に寝てしまったようである。朝起きて部屋のカーテンを開けると目の前がゲレンデである。しかし、まだ雪が積っていないので、地肌が見えてゲレンデといってもあまりピンとこない。そうだ、露天風呂に浸かって少し酒を抜こうと、大浴場へ向かう。誰もいない露天風呂に浸かると何か幸せになってくる。湯上りのまま朝食用のレストランで総支配人と合流して食事をする。そろそろN社長が来る時間である。ロビーに戻るとすでにN社長が待っていた。朝の4時頃に自宅を出てきたという。ご苦労様ですと自然に言葉が出た。
10時から打ち合わせを行ない、施設を隈なく拝見して提案に必要な資料をいただく。図面等は後日お送りいただくことにして13時にN社長の車でタングラムを出発する。昨日は夜で景色がよくわからなかったが、昼に眺めるとホテルの目の前がゲレンデであり、そのゲレンデを温水プールから眺められる大変高級感のある施設であることが分かった。
何とか良い提案が出来ればいいなと話しながら車を走らせると野尻湖が美しい姿を現した。
夜、現地入りして概略を説明し、翌日現場を拝見して具体的な導入方法を後日提案するという段取りであったが、急遽N社長が当日の夜に遠方より来客があるということで私1人が前日に現地へ向かうことになった。
タングラム斑尾東急リゾートの取締役であるT総支配人とは旧知の仲である。一人でも施設に一度泊まってくださいという事になった。
新幹線の長野駅で待ち合わせT総支配人の車でタングラム向かう。長野駅から約40分くらいであろうか暗い山道を走り最後に短いトンネルを抜けるとそこがタングラム斑尾東急リゾートであった。トンネルはわざわざ演出のために作らせたというから驚いた。川端康成の小説に「トンネルを抜けるとそこは雪国であった」という一説があるが、まさしくトンネルで日常とリゾートの世界とを分けようというのだ。暗くて辺りがよくわからないが、とにかく広大である。
宿泊施設はHOTEL TANGRAMと会員制であるHOTEL HARVEST MADARAOがドッキングしていて大変に広くゆったりしている。
部屋に荷物を置いて、レストランで待ち合わせる。T総支配人がコース料理を手配しておいてくれたようで、お酒に合わせて料理が運ばれてくる。食事は総支配人がご馳走するというので、「今日は仕事で来たので反対ですよ」というと、三浦さん1人だけなので今日は仕事の話は止めて明日N社長が来てから仕事の話をしましょうと言われてしまった。仕事が無いなら食事のあと地下にある居酒屋へ行ってもう少し飲もうとすぐ話がまとまった。
T総支配人は昔からあまり酒は強くないが、それでもよく付き合ってくれる。
0時近くになったので解散して部屋に戻る。シャワーを浴びてベットに入るとあっという間に寝てしまったようである。朝起きて部屋のカーテンを開けると目の前がゲレンデである。しかし、まだ雪が積っていないので、地肌が見えてゲレンデといってもあまりピンとこない。そうだ、露天風呂に浸かって少し酒を抜こうと、大浴場へ向かう。誰もいない露天風呂に浸かると何か幸せになってくる。湯上りのまま朝食用のレストランで総支配人と合流して食事をする。そろそろN社長が来る時間である。ロビーに戻るとすでにN社長が待っていた。朝の4時頃に自宅を出てきたという。ご苦労様ですと自然に言葉が出た。
10時から打ち合わせを行ない、施設を隈なく拝見して提案に必要な資料をいただく。図面等は後日お送りいただくことにして13時にN社長の車でタングラムを出発する。昨日は夜で景色がよくわからなかったが、昼に眺めるとホテルの目の前がゲレンデであり、そのゲレンデを温水プールから眺められる大変高級感のある施設であることが分かった。
何とか良い提案が出来ればいいなと話しながら車を走らせると野尻湖が美しい姿を現した。