February 12, 2012

心のビタミン 読書考1

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読書の仕方は人それぞれであり、どういう読み方がいいということは無い。
私は1冊の本をじっくり読むほうである。乱読はしない。斜め読みもしない。時間をかけてじっくり読むのが好きだ。だから多読ではない。読む本の数は少ないかもしれない。何度も読み直す本も多いからだ。
読書は心のビタミンだと私は思っている。読む本によってビタミンAであったり、Cであったり、B1やB2であったりする。
今まで何年もブログを書いていてどうして読書のことを書かなかったのか?自分でも不思議である。そう思ったら急に読書のことを書きたくなった。

今回「心のビタミン 読書考」の初めてとして取り上げるのは迷い無くこの1冊である。

「運命を拓く」天風瞑想録 中村 天風著 1994年講談社発行

中村天風著とあるが、実は天風会会員の堀尾正樹氏が15年かけて、夏季修練会において中村天風師が講述されたものを、語り口、呼吸、迫力などをそのままに苦労して1冊にまとめたものである。
中村天風については、長くなるのでここでは省略させていただく。「運命を拓く」は、2000年末に購入し、すでに八読し、現在九回目の読書に入っている。
何度読んでも新鮮である。読むたびに行間から心に自然と力(ビタミン)が入っていくのが分かる。この感触は説明できない。この本は、斜に構えて読むと「そんなことがあるか」という一言で終わってしまう。正面から体当たりする気構えで読まないと難しい、荒唐無稽だ、くだらないという感想になってしまうだろう。
実は、この本こそ行間を読むという言葉にぴったり合う本は無い。だから九回目に挑戦しているのだ。まだまだ行間からにじみ出てくるビタミンを吸い上げきれない。

この本の中で一番好きな言葉は、「力の誦句」である。
私は、力だ。
力の結晶だ。何ものにも打ち克つ力の結晶だ。
だから何ものにも負けないのだ。
病にも、運命にも、
否、あらゆるすべてのものに打ち克つ力だ。
そうだ!
強い、強い、力の結晶だ。

これは、インドのカンチェンジェンガの山奥の洞窟に書かれていたサンスクリット語を訳したものだ。カンチェンジェンガの洞窟はヨガの修行僧が修行のために立て籠もり、悟りを開いたときにその感動を壁面に彫ったようだ。天風師もここでヨガの聖者カリアッパ師に導かれ修行をしている。
本の中にはいろいろな誦句が紹介されているが、私は「力の誦句」が一番好きである。

この本は、全編を通して「人間の心で行う思考は、人生の一切を創る」ということを分かりやすく(読む人にとっては非常に難しいと感じるかもしれないが、)例を出しながら解説している。
腰をすえて読みたいという人には是非お勧めの1冊である。
因みに私はこの本を常に3冊所有している。いつでも人に贈れるように。そして、2冊になるとまた1冊購入する。

「運命を拓く」には、たくさんの珠玉の言葉が出てくるが、それはまた機会があればご紹介します。


cpiblog00620 at 14:40│Comments(1)TrackBack(0)clip!読書考 

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この記事へのコメント

1. Posted by gucci pas cher parfum   November 14, 2014 12:05
Sur le quai Oceanside, f?tards grill茅s sur le sable et 茅clabouss茅 par les vagues.

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