July 29, 2006

剣道日誌12

週2回、近くの芝小学校で剣道を指導しているが、そこに通ってくるO兄弟(小学校3年、2年)が父親の転勤でシンガポールに行くことになり、稽古の後送別会を行なった。
O兄弟はとてもまじめで、また母親が熱心なこともあり成長を大変楽しみにしていたのであるが、残念であった。しかし、シンガポールでも剣道を続けるというので安心した。
日本では剣道を修行する子どもの数が減り、あちらこちらで指導者の人数の方が多くなってきているが、シンガポールでは指導者不足で大変だと言っていた。

野球やサッカーに押されて武道を習う子どもが少なくなって久しいが、それでも毎年数名剣道を習いに来る子どもはいる。親が進めるというのがほとんどであるが、大体小学校までで中学になると他のスポーツに移ってしまう。特に公立の中学校では剣道部がないところがほとんどのようである。また、剣道部があっても顧問が転校すると後を引き継ぐ先生がいなくなり廃部になるところが多い。

剣道を指導していてここ数年思うのは、子どもたちに堪え性が無くなってきたということである。すぐに面を取って座り込む。後ろの壁に寄りかかるなど稽古中ではいままで考えられなかったことをすぐに行なう。注意をしてもすぐまた同じ事を繰り返す。そのうち注意する気にもならなくなってきてしまうのだ。学校でも、家庭でも我慢するということをしないようだ。兄弟の数も少なく争うこともない。自分が好きなこと、やりたいことをやらせてもらえる。幸せなことであるが、逆境になると全く対処できない。ぐっと堪えることが出来ないからだ。
家庭で出来ない、学校で出来ないそういう厳しい忍耐力を剣道で養わせようと指導しているが、なかなか思うようにいかない。子どもは楽な方、楽な方へと逃げていく。だから長く続けることに意義があるのだが、続ける子どもは10%くらいである。
教育というのは本当に時間がかかる。

送別会では、子どもたちは剣道のときの2倍くらい元気に中華料理を食べながらはしゃぎまわっていた。

翌日の土曜日は午前中採用面接があり、午後から大学の稽古会と先日の四大学剣道大会の祝勝会のため酒はほどほどにして切上げる。
明日は飲むぞ。


cpiblog00620 at 10:43│Comments(0)TrackBack(0)clip!剣道 

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